タクシードライバーへの転職を考えているものの、実際の年収はどれくらいなのか気になる方も多いでしょう。この記事では、タクシードライバーの平均年収から地域による違い、歩合制の仕組み、そして収入を増やすための具体的な方法まで分かりやすく解説します。タクシードライバーへの転職を検討されている方、ぜひ参考にしてみてください。
タクシー運転手の年収とは?
タクシー運転手の稼ぎは、就業するエリアや働き方のスタイルで大幅に変動します。まずは日本全国での平均的な収入と、エリア別の収入格差について確認していきます。
全国平均は414万円
令和6年の統計データを見ると、タクシー運転手の全国における平均年収は414万円となっています。日本人全体の平均年収である461万円と比較すると、若干下回る印象を受けるかもしれません。ただし、この統計には年金受給しながら週数回のみ勤務する60歳以上の運転手も含まれている点に注意が必要です。フルタイム勤務の現役世代のみで計算すれば、実際の平均収入はこれより高い数字になります。
東京など都市部は586万円
大都市圏で勤務するタクシー運転手の収入は、全国平均を大幅に超えています。東京都における平均年収は586万円となっており、全国平均と比べて170万円以上も上回る水準です。東京には羽田空港や東京駅、新宿・渋谷などの主要ターミナルが存在し、ビジネス利用や観光目的でタクシーを利用する乗客が豊富なことが理由です。
神奈川県や大阪府、愛知県などの大都市圏においても、平均年収が400万円を上回る高水準を維持しています。人口密度が高く、商業活動が盛んなエリアほど、タクシー需要が拡大し、運転手の稼ぎも上昇する傾向が見られます。
地方は230万円台も
これに対して、地方エリアでは平均年収が下がる傾向が見られます。石川県の平均年収は230万円となっており、東京都との差は350万円以上に達します。ただし、この背景には明確な理由が存在します。地方エリアでは退職後、年金受給と並行してタクシー運転手として勤務する方が半数を超えており、週1回のみの勤務という働き方も決して珍しくありません。そのため、統計上の平均年収が低く算出されますが、地方エリアだから稼げないというわけでは決してありません。
歩合制の給料の仕組み
タクシー運転手の給与体系は歩合制を基本としています。自身が獲得した売上高に連動して収入が決定される仕組みをしっかり把握しておきましょう。
歩合率は50〜60%が相場
歩合制というのは、乗客を乗せて獲得した売上高の一定割合が給与として支給される仕組みです。タクシー事業者によって差はありますが、歩合率は50〜60%が業界標準となっています。たとえば月間売上高が50万円で歩合率が60%であれば、30万円が基本的な給与額となります。
売上高が90万円に達すれば54万円の収入となり、努力した分だけ収入が上昇するのが歩合制の大きな魅力です。ベテラン運転手の中には月間収入100万円超を達成する方も存在します。
■A型・B型・AB型の違い
タクシー事業者の給与制度には3種類のパターンが存在します。A型賃金は固定給に歩合給と賞与が組み合わされた形態で、安定した収入を見込むことができます。B型賃金は完全歩合制となっており、売上高がダイレクトに給与へ反映されるため、実力のある方は高収入を得られることでしょう。
ただし、収入が不安定になるリスクもあります。AB型賃金はA型とB型の折衷案で、基本給を確保しつつ歩合給も加算される構造です。近年、多数のタクシー事業者がこのAB型賃金を導入しており、安定性と高収入の双方を実現できる勤務形態として支持を集めています。
月収の計算方法を解説
実際の月収を具体的に計算してみます。1日あたりの売上高が5万円で、月間12回の出勤をした場合、月間売上高は60万円となります。歩合率60%であれば、60万円×0.6=36万円が月収となります。
年収ベースに換算すると約432万円で、全国平均を超える収入水準です。さらに休日勤務を行うと歩合率が60%を上回るタクシー事業者も多数あり、年間12回の休日勤務を実施すれば年収468万円まで引き上げることができます。
収入を上げる具体的な方法
歩合制だからこそ、戦略的な取り組みで年収を飛躍的に向上させることができます。実際に高収入を実現している運転手が取り入れている手法を紹介します。
需要が集中する時間帯を狙う
タクシーの利用が活発になる時間帯は、通勤ラッシュ時間や終電後の深夜時間帯です。とくに降雨時や金曜・土曜の夜間は需要が急増します。こうした時間帯を重点的に勤務することで、短時間でも効率的に売上を伸ばせることでしょう。
年収1,000万円を実現している運転手の大半は、深夜時間帯の勤務を積極的に取り入れています。ただし、健康管理が最優先なので、無理のない勤務範囲を守ることが重要です。
乗客が集中するエリアを研究
高収入を得ている運転手は、乗客が集まりやすいエリアを常に分析しています。ほかのタクシーの台数が少なく、人の流れが多いエリアを発見することが収入向上の決め手です。
新規参入の運転手は、まず主要駅を目指すのが効果的でしょう。主要駅は多数の利用者が行き交うため、乗客を獲得しやすいポイントです。また、イベント会場や歓楽街など、その日ごとの状況を見極めて効率的に移動することで売上高を最大限に高めることができます。
配車アプリを活用する
配車アプリを導入すると、非効率な待機時間を削減できます。アプリ経由で配車依頼が入れば、乗客の正確な位置情報が把握できるため、効率的な業務遂行が可能です。とくに大都市圏では配車アプリユーザーが増加しており、アプリを活用する運転手は安定的に売上を確保しています。鉄道の運行停止などの情報もリアルタイムで入手できるため、そのときどきの状況に応じた柔軟な対応ができることも大きな強みです。
まとめ
タクシー運転手の年収は全国平均で414万円ですが、東京などの大都市圏では586万円と高水準となっています。歩合制であるため、需要が集中する時間帯やエリアを分析し、配車アプリを積極的に導入することで収入を大幅に増加させることができます。エリア選択と働き方の戦略次第で、年収600万円超も十分に実現可能な職業です。未経験者向けの研修体制が整っているタクシー事業者が多数存在するため、意欲があれば高収入を目指すことができます。
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